蕁麻疹とは
蕁麻疹は、突然皮膚に赤みやかゆみを伴うふくらみ(みみず腫れのような発疹)が出る病気です。数時間から1日以内に跡形もなく消えるのが特徴ですが、繰り返し出現することがあります。
主な症状
- 強いかゆみを伴う赤い膨らみ(膨疹)
- 全身または一部に出現
- 数時間で消えるが、また別の場所に出てくることもある
- 重症の場合、喉の粘膜が腫れて呼吸が苦しくなることもある
原因
蕁麻疹の原因は多岐にわたり、特定できない場合も多いです。
- アレルギー反応:食べ物(エビ・カニ・卵・乳製品など)、薬、虫さされなど
- 物理的刺激:寒さ・暑さ・圧迫・日光など
- 感染やストレス:風邪、疲労、精神的ストレスが誘因になることも
- 特発性(原因不明):特に長期間続く場合は原因が分からないことが多いです
蕁麻疹の種類
- 急性蕁麻疹:数日から数週間で改善することが多い
- 慢性蕁麻疹:6週間以上繰り返すもの。生活の質に大きく影響します
治療について
蕁麻疹の治療は、まず症状を抑えることが中心です。
- 抗ヒスタミン薬(かゆみや発疹を抑える内服薬)
- 症状が強い場合にはステロイドを短期間使用することもあります。
- 誘因や悪化因子が特定できれば、その回避が重要です。
抗ヒスタミン薬で十分に改善しない場合
当院では以下のような治療法もご提案しています。
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漢方薬
患者さまの体質や症状に合わせて処方します。冷えやストレス、消化機能の弱さなどが関係している方には、西洋薬に加えて漢方薬を組み合わせることで改善が期待できます。 -
ゾレア®(オマリズマブ)注射
抗ヒスタミン薬を使用しても効果が不十分な「難治性の慢性蕁麻疹」に対して行う治療です。月に1~2回の皮下注射で、かゆみや発疹を抑える効果が期待できます。保険診療の対象となる場合があり、専門的に管理しながら行います。
日常生活での工夫
- 規則正しい生活と十分な睡眠をとる
- ストレスや疲労をためない
- アルコールや香辛料など、症状を悪化させやすい食事を控える
- 入浴や運動で体が温まりすぎないよう注意
羽尾皮フ科クリニックから
蕁麻疹は「一時的なもの」と軽く見られがちですが、繰り返す場合や慢性化すると日常生活に大きな支障をきたします。自己判断で放置せず、症状が続く場合はぜひご相談ください。
当院では西洋医学に加え、漢方薬や最新のゾレア®治療もご提案できます。患者さまの状態に合わせたオーダーメイドの治療で、快適な生活を取り戻すお手伝いをいたします。






